結婚しているのに人を好きになってしまった

”不倫” 何不自由ない結婚生活をしているのに、他の人を好きになってしまったら。

喧嘩なんて
きっかけはくだらない、つまらないこと。

彼が休みで私は仕事に出て
彼の仕事を代わりにやってた。
もう辞める私にとっては、
関係のない仕事。
それでも彼から頼まれたら、なんだってやる。
彼のためになることだったら
私が力になれるなら
どうでもいいことだって、真剣になれる。

一日中そうやって仕事して
帰ってきて
どっか行こうよーってなった。

私は前から「ボーリング行きたい」って言ってて。
でも彼は「どこに行く?」から始まって、「じゃあ俺が選択肢出すから決めてね」
「1ボーリング、2カラオケ、3映画、4温泉…」「5、どこにも行かない」「とりあえずマッサージして」

彼は私が帰ってきたら
まだシャワーも浴びてなくて、頼んでおいた掃除もしてないし、朝のまま時間が停まってた。
掃除なんかは全然いいんだけど、せめて支度くらいしてくれてもいいと思う。

支度もしてなくて、
どこにも行かない。っていう選択肢があるってことは、
今日はダラダラモードなんだなって思った。
私も大した仕事はしてないけど
なんだか疲れちゃったから、このままお家でダラダラ過ごすのもいいかと思って、
「じゃあどこにも行かないにしよ!」って言ってマッサージするのやめた。
「なんで止めるのー」って言われたけど、
私のために支度もしてくれない人に
今日1日あなたのために仕事してきた私がなんでマッサージしなきゃなんないのか。って思った。
それでも元気があったらするんだけど、ちょっと本当に疲れてた。

そしたら
「じゃあ俺はどっか行ってくるね」
って言われた。

天の邪鬼な人だなって思いながら
またどこへ行くかの話になった。

そうこうしてるうちに
何でかは忘れたけど
「こっち来ないで」
とか「半径1m以内に入らないで」とか言われた。
それでもくっついていたら
彼はアパートから出ていった。

それでラインした。

「私はいつからあなたのマッサージ師になったの」って。

なんか、そういうのって
愛してくれたり大事にしてくれてるのの、お礼だと思うの。
好きだからやってあげたいし
愛をもらってるから、そういう形で返せるものだと思う。

でも彼から帰ってきた答えは

「嫌なら別れれば」

なんて我が儘な人なんだろうって思った。

その後のやり取りで
行き先を私が決められなかったことに
かなり苛ついてたってことがわかった。

じゃあ「どこにも行かない」なんて選択肢を出さなきゃいいじゃん。

そういうマイナスな意見出されたら、
大概の女は
(本心は行きたくないのかな…私のために無理してくれてるのかな…)って思う。

無理して出掛けられても楽しいわけない。

そういうのをヒステリーみたいに怒鳴り散らしてやりたかった。
私だって考えがあって優柔不断になってるってこと。
でもそんなことを主張したら
「もういい、もうわかった。そんな怒る人と一緒に居られない。俺、出てくわ」って言われる。

だから言いたいことは我慢した。

でも彼は出ていったし
その日は帰ってこなかった。

夜遅くになって
やっぱり気になって眠れなくって
車で探しに出掛けた。

ラインが既読にもならなくて、
眼鏡もしないで出掛けたから
もしかしてどこかで事故ったんじゃないかと
そんなことを本気で考えた。
気ばかり焦った。

そしたら警察に停められた。
「違反はしてないけど、曲がり方が大回りで危ない運転だったから。気をつけてね」って言われた。
「すみません…人を探してて…」って思わず言った。
近くで事故はなかったですか?
って言いそうになったけど、大騒ぎになると困るから言わないでおいた。

彼の家、パチンコ屋、マンガ喫茶、コンビニ…色々まわったけどいなくて
結局うちの近くのコインランドリーの駐車場に車を発見。

雪が降るなか、窓をトントンってやったけど
相手にしてもらえなかった。
雪がどんどん降ってきてすんごい寒かったけど
何度もドンドンした。

でも鍵を開けてもらえなかった。

悲しくなって家へ帰った。
同時に怒っていたから、
2台分の駐車場の真ん中に車を停めた。

でも彼は帰ってこなかった。

朝方、一瞬着替えに来たみたいだった。
ほとんど眠れず、職場にも「休みます」と連絡した後だったから
彼が来たことが遠くで起きている出来事のように感じた。

トリップしたい。
どこかへ。

揉めていた離婚がやっと決着した。
両方の判子が押された離婚届が私の手元にある。

私はひとりぼっちになるために
全てを敵に回して
全てを捨てたんじゃない。

でもそんなことを彼に言っても無駄だろうな。

そんなこと知らないよ、とか
俺のせいなの?
俺が全部悪いんだね。
とか言われる。

彼のせいにしてるわけじゃない。
でも…
私は何を信じたんだろうか

信じた私が愚かだったのか…